Yuu's Blog

その落書きについて、最高裁の見解が出ました。

以下、その関連記事を紹介します。

～引用開始～

建物への落書きは「建造物損壊」、最高裁初判断

　公園のトイレにペンキで「戦争反対」などと落書きしたとして、建造物損壊の罪に問われた東京都杉並区の書店員木下正樹被告（２７）に対し、最高裁第３小法廷（浜田邦夫裁判長）は、上告を棄却する決定をした。

　決定は１７日付。懲役１年２月、執行猶予３年とした１、２審判決が確定する。建物への落書きに建造物損壊罪が成立するとした最高裁の初判断で、同小法廷は「建物の外観や美観を著しく汚損し、原状回復に困難を生じさせたのは、損壊に当たる」と述べた。

　壁を壊すなど建物の機能を損なった場合は明らかに同罪が成立するが、落書きについては明確な司法判断がなく、拘留（３０日未満）と科料（１万円未満）の罰則しかない軽犯罪法違反を適用することが多かった。今後は、５年以下の懲役が科される同罪を適用しやすくなり、商店街のシャッターなどへの落書きが社会問題化する中で、抑止効果が期待できそうだ。

　１、２審判決によると、木下被告は２００３年４月、杉並区の区立公園内にある公衆トイレの外壁に、赤や黒のスプレー式のペンキを使って、「戦争反対」「反戦」などと大きな文字で落書きした。

　弁護側は、「落書きがあったからトイレを使用できないと思う人はおらず、建物の機能を損なっていないから、建造物損壊罪は成立しない」と無罪を主張していた。

（2006年1月19日3時2分 読売新聞）

～引用終了～
赤文字による強調は引用者による。

私は、最高裁の判決を支持いたします。
しかし、「落書きごときがで最高裁の判決が出るとは・・・」という驚き、呆れもあります。

「落書きやっちゃいけない」、最高裁にまで言われないとわからない人がいるというのも驚きです。
普通、そんなところから言われなくてもわかりますよね。

さらにこの事件、なんと犯人のシンパがつくったサイトまで出てきています。

その中には、ご丁寧にも「落書きリソース」というページがあり、その犯人がやらかした落書きの写真まであります。

犯人による落書きは「戦争反対」「反戦」「スペクタクル社会」。
ごらんになった皆さん、いかがでしょうか？こんなトイレ、入りたいですか？
最高裁のいうとおり、「建物の外観や美観を著しく汚損し」ているかどうか、一目瞭然ですね(言うまでもないか)。我慢が難しくなっても、入るのを躊躇してしまいそうな落書きです。

また、「その他の活動報告」には、以下のような記述がありました。

～引用開始～

★「グラフィティーキラー」使用してみました
救援会の仲間が「スイス生まれ」の落書き除去剤「グラフィティーキラー」（シンナーではありません）を使用してみたところ、写真にあるとおりの結果が得られました。使用箇所の左端の横に伸びた部分が綺麗に消えています。
※写真はクリックで拡大表示できます

使用前( http://a.sanpal.co.jp/graffiti417/images/graffiti/killer/GraffitiKiller_before.jpg )
使用後( http://a.sanpal.co.jp/graffiti417/images/graffiti/killer/GraffitiKiller_after.jpg )

結論：落書きは簡単に消せる。

～引用終了～

「だから？」と突っ込みたくなります。確かに、その「グラフィティーキラー」を使えば落書きは消せるようです。しかし、公園の管理者である杉並区がこの除去剤を使いたいと思った時になければ買わなければなりません。もし、杉並区がこの除去剤を買うとしたら、当然のことながら費用が発生します。その費用は、もちろん杉並区の財源、つまり区民の税金から出されるわけです。落書きがなければ絶対にありえない出費です。

この犯人は、おそらく「防衛費＝税金の無駄」とお考えでしょうが、自治体にこんな無駄な出費をさせておきながら、「税金の無駄遣い反対!!」とか主張するのは全く筋が通りません。このことに反論ある犯人側の関係者は、被害者である杉並区に落書きを除去させるではなくて、カンパで集めた金でグラフィティーキラーを買って自分らで除去したらどうですか？責任が伴わない戯言は門前払いさせていただきます。

嫌がる自衛隊の家族に反戦ビラをまく馬鹿といい、公共の財産に落書きする阿呆といい・・・、こんなことをやっても開き直ってるようでは、彼らの主張する正義の達成など絶対に無理ですね。

犯人も、公園でなくて自分の家でやるか、「落書きがあったからトイレを使用できないと思う人はおらず、建物の機能を損なっていないから、建造物損壊罪は成立しない」ていってくれる弁護士センセイの家の外壁とか塀でやれば問題なかったのに・・・。

落書きはいけません。たとえそれが「改憲賛成」「9条廃止せよ」とかいうものであっても。

自分の意見を主張するなら、最低限のマナーを守っていくべきでしょう。